森田テックの製品の取り扱いをはじめました

もう電波暗室·大型電波暗箱はいらない
デスクワークになった
5Gミリ波OTAテスト

コスト「2分の1に」設置スペース「2%に」し
ホーンアンテナなど遠方界用デバイスでの
課題のすべてを解決する方法

綜合電子では、この度5G計測向け製品を開発している森田テックのアンテナカプラの
取り扱いを始めました。
5GのOTAテストにともなう高度な課題を簡単にする新発想・アンテナカプラについての詳細は、
綜合電子までお問い合わせください。

難易度の高い課題に直面する研究者・エンジニア

第五世代移動通信(5G)の実用化に向けて、メーカーは「テスト」という課題に直面している。あらゆるテストがデータの送受信を無線通信で行うOTA(Over The Air)環境を前提としている。
これまで長年にわたって、航空宇宙・防衛関連の世界では、OTAテストが行われてきました。しかし、それは巨大な電波暗室を前提とした、時間と費用がかかるテストです。

従来の巨大な電波暗室でのテストを
デスクトップで実現する「森田テックの5G端末用卓上シールドボックス」

研究者・エンジニアがデバイステストで直面する4つのチャレンジ

①複雑かつ、これまで以上に広帯域の信号を扱うチャレンジ
②費用対効果の高いテスト装置によって市場投入までのリードタイムを短縮するチャレンジ
③5Gデバイス・コンポーネント製造の量産化にともなうテスト数の激増へのチャレンジ
④すばやく、新デバイスとアンテナ構成を構築し、信頼性と再現性をそなえたテスト結果をえるチャレンジ

ホーンアンテナなどによるOTAテストの限界

従来の同軸ケーブルによるコネクテッド(有線)のテストと違い、
5Gは不連続のないRF環境を確保する必要があります。
そして、電波暗室内でOTA接続を管理するのが最善の方法と言われております。
果たして、本当に最善のOTA測定ソリューションでしょうか?

広いスペース、大きな電波暗箱(チャンバー)が必要です。
新設には巨額の投資が求められます。
ホーンアンテナ自体には測定確度に関わる3つの課題があります。

「脱電波暗室・脱大型電波暗箱・脱ホーンアンテナ」を可能にした森田テックの発想

そこで、当社がおすすめしたいのは、森田テック株式会社(東京・稲城市)によるOTAテストソリューションです。この「5G」計測の問題解決方法によって、

  • 周波数の制限なし
  • コネクテッド方式(ケーブル有線)同等の測定信頼性を担保
  • OTA試験環境をホーンアンテナなどのわずか100分の2まで省スペース化

が実現します。

森田テック株式会社森田テック株式会社

アンテナカプラは「近くで測る」

この実現のカギになるのが「アンテナカプラ」です。
「アンテナカプラ」とは、近傍で電波の送受信ができるカプラー、あるいは、測定物に近づけてRFカップリングする測定用アンテナと呼べる製品です。ホーンアンテナとは違い、空間距離が非常に短い(接触 0mm ~ 近距離 100mm)電波結合測定を可能にします。
そのことによって、測定精度や空間伝送の影響を受けにくく優れた測定再現性が実現します。

アンテナカプラアンテナカプラ

アンテナカプラの利点

①広帯域信号をカバー

導波管による周波数制限も、周波数によるサイズ制約もなく、600MHzから110GHzまで広い周波数をカバー

②アイソレーションの改善

金属製のホーンアンテナと違いEUT近くに設置しても反射波がなく、アイソレーション(30dB以上)悪化の影響を受けにくい

③近くで測れる

「近くで測る」ことの計り知れないメリット

森田テックのアンテナカプラが誕生したきっかけは営業と技術のちょっとした会話だったそうです。 上述した通り、5Gデバイス製品の多品種化・量産化にともないテストの件数は激増することが予想されます。
テストエンジニアからの「量産現場でも使いやすい測定環境」を求める声を聞いて、森田テックは、WCDMAやLTEの対応で培った知識と経験を生かして本製品を開発。アンテナカプラを使用しているお客様からは、「件数が多い試験の場合も簡単に対応でき、活躍している」と好評だそうです。

国際特許取得済の世界初のコンパクトなシールドボックス測定は手間と時間を大幅に削減できます。電波暗室・大型電波暗箱だと固定され、変更がむずかしいのが悩みどころだと思いますが、森田テックのアンテナカプラはシールドボックスなので、軽くて持ち運びもセッティングも楽です。テスト環境の見直しと最適化のために、試したり、構想しながら、組み替え、組み直し、配置調整、配置変更ができて、操作性が高く、手順も簡素化できるので、テストそのものに集中できます。

5G端末用卓上シールドボックス

その他の利点

  • 卓上シールドボックスでのOTA試験でコストを半分以下に削減可能
  • ホーンアンテナではできないシールドボックス内MU-MIMO試験が可能。
  • MIMO(マルチ・インプット・マルチ・アウトプット)用に、マルチチャンネル(最大8ch)の構成が可能。

技術的優位性を示す特性

①EVM(rms)値が1%以下を達成

デジタル変調の変調精度EVM(エラー・ベクトル・振幅)は1%以下で同軸ケーブルで信号発生器とシグナルアナライザを直結して、測定した結果と同等です。

②結合損失特性が極めてフラットで振幅特性良好

アンテナカプラ同士の結合特性はケーブル結合と同等の特性を実現(帯域6GHzで帯域内偏差5dB以内)

③全反射時で、VSWR(反射減衰量)は悪化するものの、位相の急激な変化がない緩やかな特性を示す

現在、森田テックのアンテナカプラは、通信キャリア・ローカル5G事業者のラボで200台稼働中、さらに増設中です。また、加速するオープン化 O-RAN(Open Radio Access Network Alliance)、マルチベンダー化対応のOTA試験環境での「相互接続性試験」「相互運用性試験」で圧倒的シェアを誇ります。

テスト実例

受賞歴

【第5世代通信機器試験用シールドボックスとアンテナカプラ】
2020年度第18回多摩ブルー賞【技術·製品部門】最優秀賞·受賞
2021年度令和3年度東京都名誉都民顕彰式及び東京都功労者表彰式において森田功代表取締役が技術振興功労者を受賞